太陽の帝国
 ラストシーンのジム少年(ジェイミー)のうつろなまなざしが、戦争のむなしさを如実に物語っていた。
 日本軍の襲撃から逃れるため、両親と家を脱出した資産家の息子が、逃避行の最中に両親とはぐれてしまい、一人上海の危険な街中をさまよう。ずるい大人達から逃げまどいながら、少年はやがて捕虜収容所へと連れてこられる。極限における人間の醜さ、ずるさ、弱さ、そしてしたたかさを余すところなく見せる映画である。
 日本からは伊武雅刀が「ナガタ軍曹」の役で出演している。主人公の少年と心を通わせる日本の少年(片岡孝太郎)の最期が哀れである。
 挿入歌が非常に美しい。ボーイソプラノの美しく透明な響きが心にしみる。戦争を題材とする映画は胸が痛くなるのであまり見たくないのであるが、「プライベートライアン」とともに、私には忘れられない戦争映画である。
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