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 もう、あちこちで正ちゃんについてはいやというほど語ってきているのに、まだまだ足りない気がしてここにもこうして「正吉くんについて語ろう」などという部屋を設けているモモである。

笠松正吉くんのプロフィール
  
昭和46年11月生まれ。 父貞夫、母みどりの長男として富良野市東麓郷に生まれる。
3歳の時に父貞夫が札幌に行ったまま、帰ってこなくなる。
4歳で、両親が正式に離婚する。
(ここで、ちょっと疑問。笠松姓はみどりさんのほうであるが、ガイドブック等には笠松貞夫の長男とある。ということは父は婿だった?)そして、この頃からじーちゃんと二人で暮らしていたと思われる。
昭和52年4月に麓郷小学校中の沢分校に入学する。
3年生の時、凉子先生の机に、へびを隠し、じいちゃんの杵次に張り飛ばされる。(この時期の正吉くんはワルがきだった)すみえちゃんが初恋の相手だったらしいが、残念ながらすみえちゃんには相手にされず、スカートめくりなどで憂さを晴らしていたか・・・
5年生の5月に純と蛍が分校にやってくる。蛍に、名前の由来を聞く。その冬、吹雪に巻き込まれた純と雪子を杵次と馬が救うが、誤解から、杵次が10万円を請求したとの噂を流されたと思い込んだ正吉は友達(?)を誘って純に言いがかりをつけ、友達が純を極寒の川に突き落とす。その後、草太に相談に行った純にけんかを売られ、草太の立会いの元、純と殴り合いをする。
この頃の正吉は「疎開にきている都会の子をいじめる地元の子」といった枠から出ていない気がする。純を小突く時の正吉は憎々しげであり、純や草太にあそこをつかまれて、悲鳴をあげ、車からほうほうの態といった感じで逃げ出す正吉は滑稽ですらある。
杵次のしかけたわなに蛍のきつねがかかったことを知った正吉は、じいちゃんにもうきつねを取ってくれるなと、訴える。
春、馬を売って酒に酔った杵次は橋から自転車ごと転落し、死亡する。一時正吉の姿が見えなくなるが、居場所を察した蛍や凉子先生に発見される。杵次の葬式が済んで何日かした後、正吉は母、みどりに連れられて麓郷をあとにする。
その後、旭川、室蘭、札幌を転々とする。札幌にいるとき、同級生の指を指相撲をして折ってしまう。どうも、相手の指が「割り箸みたいに」弱かったらしい。
12月、母とけんかをして家出する。初詣に出かけた蛍によって正吉は発見される。翌朝、蛍から歯ブラシを貸してもらった正吉は感激する。そして、黒板家でしばらく生活することになる。この年、誰からも年賀状の来なかった正吉を気遣った蛍から正吉は年賀状をもらう。この年賀状がのちのち大きな小道具となる。(しかし、丸太小屋の火事にも焼け残ったのか?それとも、人知れずみどりのところに送ってあったのか、肌身離さず持ち歩いていたのか、この年賀状にも謎が多い。)
松吉じいさんからのお年玉をめぐり、蛍に軽蔑された正吉は落ち込む。
みどりが五郎に700万円の借金を肩代わりさせたことが発覚する。ショックを受けた正吉は丸太小屋を飛び出す。翌日密かに戻ってきた正吉は五郎のために雪下ろしをするが、雪と共に埋まってしまい、九死に一生を得る。
翌年の3月出稼ぎに行っていた五郎が帰ってきた日、スキーから帰ってきた正吉と純はストーブの上にセーターを脱ぎっぱなしにして、丸太小屋を燃やしてしまう。翌日の事情聴取で純はしらをきるが、正吉は潔く認め、罪を一人でかぶる。この頃から、正吉の美点が表面に表れてくる。ただ、やたら顔がでかい。というのも、同じ年齢であるはずの純が小柄なため、正ちゃんがやけにでっかく感じられる。布部から麓郷まで、とぼとぼ歩いてくる二人など見ると、かなりの身長差がある。
夏休みに入り、いたずらばかりしていた正吉と純だが、東京から遊びに来ていたパソコン少年に敵意を持つ。一連の騒ぎを通してワルぶっている正吉と、いい子ぶっている純とが絶妙な対比を見せる。
8月別れの時がやってくる。みどりとともに、麓郷を離れ、正吉は札幌の中学校に転校する。
卒業と同時に川田塗装に就職(と、ガイドブックにあるが昭和60年に就職とすると、正吉はまだ中学2年生である。ガイドブックが1年ずれているものと思われる。)、翌年シンナーを横流ししようとした社長の息子を警察に突き出し、川田塗装を退社する。2ヵ月後に宝田工務店に入社する。
18歳で陸上自衛隊に入隊。3年後に上富良野特科連隊に転属し、7月に勇次とのデート帰りの蛍に会う。引き締まって、いい男になっている。へそ祭りの日、蛍に会えることを楽しみに、富良野を訪れるが、勇次との約束がある蛍は帰ってしまい、五郎と二人で正吉が持ってきた酒を酌み交わす。コップがひとつしかないので、正吉はコップで、五郎は茶碗で・・・その夜、正吉は五郎に2万円を返す。そして、正吉は五郎に育ててもらった礼を言い、「息子だと思っている」と話し、五郎を感激させる。
23歳で除隊し、富良野市の内田工建に勤め、純とアパートに同居する。丸やデパートに勤めるシンディーこと、加藤真由美嬢と恋愛関係を結び、ちょくちょくアパートを占領する。ワルがきぶりは姿を消し、お茶目な若者になっている。
蛍が行方不明になり、正吉は純と共に心配する。純と二人で勇次に会いに行き、蛍が不倫をしていることを知る。正吉は不倫相手の医者を許せなく思う。「許せねえな、その医者。」という正ちゃんの声が耳に残る。
黒木たちを探しにきた黒木の息子とその友達の態度に腹を立てた正吉は息子の友達に膝蹴りをくれ、外につまみ出す。この時の正ちゃんの野性的な目つきがいい!!
後日、駆け落ちのため、純に金を借りにきた蛍を気遣い、正吉は有り金はたいて渡し、車も貸してやる。(その金は返してもらったのか、現在までも不明であるが、正吉はそんなせこいことは言わないだろう。)
広助にそそのかされて、純と付き合い始めたシュウのアダルトビデオを見てしまったことを後悔した正吉は純に謝り、なぐられる。そして、広助のところに車を飛ばし、広助と殴り合いになる。
3年後の初夏。すでにシンディーとは別れて「ずーっと空き家」状態でいる正吉は根室に仕事に行った帰りに、落石にいる蛍を訪ねる。富良野の人々の近況を話した後で、正吉は「富良野にはもう、戻ってこねえのか」と訊ねる。「戻ってこねえのか」=「戻ってこいよ」なのである。敏感にそれを察した蛍は黙って何も答えない。
そして、運命の日は近づいてくる。
へそ祭りの日、金を借りようとして蛍が正吉を呼び出す。朝から蛍が借金をしに富良野に来ていることを心配していた純に、正吉は連絡をとる。やってきた純は兄らしく蛍をとがめながらも金を貸そうとする。出て行く純の後を追い、正吉は自分の金を貸そうと申し出る。いたたまれなくなった蛍はコーヒー代を踏み倒してその場を去る。
その、2、3日後、正吉は仕事帰りに草太に呼び出される。そして、蛍との結婚をすすめられる。さらに、蛍が不倫相手の子どもを妊娠していることを打ち明けられる。草太は「ちょっとした問題」と言ったが、正吉にしてみれば大問題である。それにしても、
「正吉、お前蛍が嫌いか?」
「そんなことないけど・・」
「そうだべ、好きだべ。ほんとは惚れとったべ。」
という、畳み掛けるような草太の説得は有無を言わせぬものがある。
嫌いじゃなければ好き、惚れてるという極端な図式がいい。
また、「国を守るために自衛隊にいた。国を守る=家族を守る」というわけのわからないようなわかったような理屈もいい。「黒板家はおまえにとって家族だ」という言葉は家族と幸せに暮らした記憶の薄い正吉にとって魔法のように心をとらえる言葉であった。
正吉は義理堅い男だ。五郎に恩義を感じている。そして、彼自身、蛍に対して秘めた愛情を持っている。何もなかったけれど、3人で暮らした思い出もある。妹のように、姉のように、母のように・・・蛍は正吉の一部なのである。
草太から話を聞き、家に帰るまでの間に、すでに正吉の心は決まっていた。
翌日、札幌の蛍を訪ね、公園でプロポーズをする。驚く蛍。正吉の申し出に感謝しながらも蛍は断る。考えてみれば、当然の話である。渡りに船と、そこでOKしてしまったら・・・?
蛍に断られた正吉は、その足で母をたずね、そこで「100万本のばら」の歌を聞く。
4億から5億の金は正吉にはない。だが、それと同等かそれ以上のものを蛍に贈りたいと考える正吉は、仕事中にオオハンゴウソウの花に目を留める。
オオハンゴウソウの花の盛りは7月中旬、8月の上旬ともなれば、花は盛りを過ぎている。しかし、そんなことにはかまっていられない。川の流れにオオハンゴウソウを流す正吉。
あとからあとから流れていくオオハンゴウソウ・・・・
汗にまみれたヘルメット姿の正吉は気絶しそうになるほど素敵だ。
仕事の休み時間、あるいは仕事が終わってからオオハンゴウソウを刈る正吉。
そして、蛍の部屋にあふれるオオハンゴウソウ。すでに、いれものは水が漏らなければなんでも・・と言う状態である。
夕陽の中、教会の鐘が鳴る。思わず、祈りをささげる正吉。一枚の絵である。
正吉の思いが通じて、遂に蛍は正吉のプロポーズを受ける。この間、わずか、2週間である。
純に告白し、頭を下げる正吉。無言で純に酒を要求する正吉。「ある!」と、真剣な表情で純に迫る正吉。純を無理やり外に連れ出そうとする正吉。車の中で蛍を気遣う正吉。ホテルでの穏やかな笑顔の正吉。
翌朝、逆上したみどりに黙って殴られている正吉。
そして、最高に素敵なのが、五郎に承諾を求める正吉である。うっすらと涙をにじませ、緊張した面持ちで五郎に許可を求める正吉。
「お腹にぼくの子供がいます」と言う正吉に、火事の事情聴取の時の正吉を重ね合わせるのは無謀だろうか・・・
うすうす蛍と正吉の関係に気づいた純が蛍とのことを心配すると、「おれに任せておけ」と言い切る。
小さい頃から人を気遣う正吉のやさしさ、たくましさは変わっていない。
年明けに蛍と結婚式を挙げ、(スーツがよく似合う!)正吉一家は落ち着いたかに見えたが、純と共に後を継いだ草太の牧場がつぶれ、わずか1年半あまりで二人の生活は破綻する。
正吉は家を出、まもなく音信不通となる。(その間の考察は拙著「カウントダウン 第2章」に書いたので、それをお読みください)
いい人ができたのではないかと、半ばあきらめている蛍。
そこに正吉からの手紙が・・・・
息子快を連れて、正吉のもとへ行くことを決意する蛍。
今度こそ・・・今度こそ幸せになるに違いないと思わせて正吉の物語は幕を閉じる。

そして、正吉のファンに終わりはない!!

                                       ということで、つづく
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